亜熱帯の定義は、熱帯と温帯の間にある(一般的に平均気温20℃以上の月が4~11か月、平均気温20℃以下の月が1~8か月)温暖帯と呼ばれる気候で、厳密な定義はありません。現在の日本では、4月前後から平均気温が20℃を超え、10月中旬くらいまで続きます。そして10月から3月くらいまでが20℃以下なので、既に気温においては(東北地方の一部や北海道以外のおよそ60%以上)が該当しています。そしてこのまま温暖化が続けば、亜熱帯に当たるエリアはどんどん増えていき、いずれは完全に亜熱帯化するでしょう。
気温が変化していく事で最も問題になるのが、多雨です。亜熱帯性の多雨による天然のダムの崩壊による耕作地の減少(土壌侵食や土砂保全など)、植生(樹木・果実・キノコ類)の変化、それによって昆虫や動物などの分布も変化してきます。そうすると、今までは問題にならなかった様々な事が問題となってきます。例えば、今までは流行する事のなかった熱帯性の病気(マラリア・デング熱など)の蔓延、植生の変化による食糧生産の低下(キノコ・果実・山菜・水など)、紛争(気候の良い場所を求めての争い)などです。
地球の温暖化は世界的な問題なので、日本だけではどうする事もできません。しかし、自分の住んでいるエリアの自然が崩壊を続けているという事は理解するべきです。そして、個人それぞれが出来ることを行っていくべきではないかと思います。