4月が近くなってきたからでしょうか?学習・プログラム・両教室へのお問合せが増加中です。その多くは「既に別の習い事をしていて、追加・もしくは変更を考えている」という保護者の方です。「お子様のために最善の習い事をさせてあげたい」、「将来、勉強で困らないで欲しい」、「先取り学習をさせたい」という保護者様の気持ちは良く理解できます。しかし、子供の成長にはバラつきがあります。身体が先に成長する子、知能が先行する子、引っ込み思案な子、積極的な子、勉強に全く興味を示さない子、しゃべるのが苦手な子、絵をかくのが好きな子、など・・・・・。同じ学年の子をライバル視する必要はあるのでしょうか?
私は身体の成長が遅く筋力不足のため、小学校5年生まで鉄棒での「逆上がり」ができませんでした。当然ながら「体育」の成績も悪く、「*運動神経が悪い」と言われていました。しかし、小学校6年生になってしばらくして、何の問題もなく 「逆上がり」 ができるようになっていました。これは身体的な成長によるもので、本人の努力で解決できる問題ではありません。しかし当時は、放課後に「逆上がり」の練習を「担任の先生から強制的に」させられた記憶が残っています。
*「運動神経」とは、「随意筋(本人の意思で動かす事の可能な筋肉。反対の筋肉は、本人の意思で動かす事のできない”不随意筋”であり、心筋や平滑筋などがあります)」を動かすための末梢神経であり、「運動能力」とは全く関係ありません。運動の得意な子と苦手な子の差は、次の3点に集約すると言われています。①バランス(体幹の強さ、姿勢や重心をコントロールする能力)②リズム(音楽の”リズム感”とは異なり、必要な時に適切な力を出したり、スピードなどをコントロールする能力)③ポジショニング(周囲や自分の状況を素早く確認したり、その変化を理解する能力)
話がずれました。繰り返しになりますが、「親が子供のためにできる限りの事をしてあげたい」という気持ちは理解できます。ただし、本人にやる気がない。明らかに適していない教育方法のスクール通い。過剰な習い事で心身ともに疲弊状態。泣きそうになりながら塾通いをしている。そんな子供を見かけると、ついつい口を出したくなってしまいます。教育方針は各家庭のものなので、たかだか塾の講師がどうこういう問題ではありません。それでも、できない問題をできるようになった際の笑顔や、満点をを取った時に飛び跳ねて喜ぶ姿などを見ると、楽しくなさそうに習い事通いをしている生徒さんを、何とかできないものか?と考えてしまいます。