日本語では「プラギアリアス賞」となり、世界でも最も不名誉な賞の1つとされています。私も、こんな賞があることを最近知りました。「Plagiarius 」はラテン語だそうですが、これを英語に直すと「Plagiarism」で、「剽窃、盗作」となり、語源は同じで意味も同じだそうです。この賞の目的は、「知的財産権の保護」、「模倣品や偽造品による経済的損害の市民への啓蒙活動」、「模倣者に恥ずかしい思いをさせることによる抑止効果」、などです。
賞の創設は1977年で、現在も賞の授与は行われています。アイキャッチに使用した画像は、未だに1回も授与されたことのない「金色の鼻をしたノーム」のトロフィー(当然ですが、取りに来た企業はいません)です。ドイツには「自分に金色の鼻をもたらす」という言葉があり、その意味は、「お金を多く稼ごうとして、他者から搾取していること」だそうです。
今までに受賞した全ての製品は、ゾーリンゲン(ドイツ)にあるプラギアリアス美術館にて展示されています。気になった方は、公式サイトからどうぞ!
ドイツのイメージと言えば、「鉄道」「医療」「ビール」「ソーセージ」「重工業」「音楽」「城」くらいでしょうか?でも、40年以上も前から皮肉の効いた面白い活動も行っていたんですね。ドイツに行く機会があったら、プラギアリアス美術館にはぜひとも行ってみたいと思います。
世の中はまだまだ落ち着かない日々が続いています。不安を感じている人もいるでしょう。そんな中でも、何か面白い事はないかと探していたところ、この賞にたどり着きました。こんな賞は不謹慎だと感じる方もいるかもしれません。しかし、40年以上も続いており、多くのドイツ企業が協賛しています。それだけ模倣品の被害も大きいのでしょう。その抑止には、こういった方法も効果的なのではないでしょうか?